With Their Boots.

サイドバックは何が、どこで変わったのか?ギャリー・ネヴィルが語る現代”サイドバック”論。(SKY)

フットボールにおける戦術進化の過程で、様々なポジションに新たな役割が与えられる事態が起こりました。その中でもフルバック(いわゆるサイドバック)の変容は目覚ましいものがあります。今回は、元マンチェスターユナイテッドの名サイドバックであるギャ…

トーマス・グロンネマーク:リヴァプールが雇ったスローイン専門コーチの話

2018年の夏、ユルゲン・クロップ監督率いるリヴァプールはトーマス・グロンネマークというデンマーク人コーチと契約しました。彼は世界でも希少なスローイン専門のコーチです。今回はMediumというサイトのThe Final Whistleに掲載されていた彼についての記事…

ビチャイ・スリバッダナプラバ:レスターを世界地図に載せた男

2018年10月27日、レスターのオーナーであるビチャイ・スリバッダナプラバ氏所有のヘリコプターが墜落し、同氏を含む乗員5名が亡くなりました。タイで免税店を経営するビチャイ氏は2010年にレスター・シティを買収して以来、大量の資金をクラブに投入。プレミ…

アトレティコを支える鬼コーチ:オスカル・オルテガ(Tifo Football)

現在の欧州フットボールにおいて最もタフなチームの一つであるアトレティコ・マドリード。彼らを裏で支えているのがフィットネスコーチのオスカル・オルテガです。緻密な計算に基づく猛練習で選手を鍛え上げ、シメオネ監督の要求に応えられるだけの肉体を作…

名コメンテーター達が明かす、マイクロフォンの向こう側の世界(Goal)

テレビやPCなど画面を通してのスポーツ観戦を声でサポートしてくれる実況・コメンタリーについての記事がGoal英語版に上がっていました。ESPNやBBCなどの放送局で数々のビッグマッチに声を吹き込んできた何人かのアナウンサーの言葉を通じて「コメンテーター…

ベルギー代表の3分の1を育て上げたアンデルレヒトのアカデミー取材記(The Guardian)

先のワールドカップで大躍進の3位となったベルギー代表。そのメンバーの実に3分の1以上は、R.S.Cアンデルレヒトというクラブの下部組織で育ちました。多くのタイトル獲得歴を持つベルギー屈指の名門クラブであり、選手育成の面でも非常に高い評価を受けてい…

ゴールキーパーは過小評価されている?(The Guardian)

2018年7月、リヴァプールがローマからアリソンというゴールキーパーを獲得しました。報道によると、彼の移籍金はボーナス等を全て含めれば7500万ユーロ(約98億円)。2001年、ユヴェントスがジャンルイジ・ブッフォンをパルマから引き抜いた際に支払った5200…

数字から探るイニエスタとヴィッセル神戸の可能性

2018年5月末に発表されたアンドレス・イニエスタ選手のヴィッセル神戸加入は、世界的にも大きなニュースになりました。それに関連して、あらゆるスポーツのスタッツを計測・収集しているOptaという企業が運営するOptaPro Blogで、イニエスタとヴィッセル神戸…

【後編】ユリアン・ナーゲルスマン インタビュー(JOE)

JOEに掲載されたユリアン・ナーゲルスマン監督インタビューの後編になります。前編では、彼に訪れた怪我による選手キャリアの終焉と最愛の父の死という悲劇、そこから立ち直る過程、そして指導者としての歩みが紹介されていました。後編では、当初の予定を前…

【前編】ユリアン・ナーゲルスマン インタビュー(JOE)

15/16シーズンの終盤戦、残留争いに苦しむホッフェンハイムの指揮官に就任して以来、奇跡の1部残留、トップ4フィニッシュ、CL出場権獲得など数々の驚きを世界に発信してきたユリアン・ナーゲルスマン監督。経歴、そして指導哲学が語られたインタビュー記事が…

戦術ブロガーからELベスト4の頭脳になった男:レネ・マリッチとは何者か。(ESPN)

皆さんはレネ・マリッチという男を知っていますか?数年前からspielverlagerungなどで骨太な分析記事を書いているオーストリア出身のいわゆる“戦術ブロガー”なのですが、今季は南野拓実も所属するオーストリアのFCレッドブル・ザルツブルクのアシスタントコ…

ヨシュア・キミッヒのインタビュー(The Guardian)

23歳の若さでバイエルン・ミュンヘンとドイツ代表に欠かせない戦力となったヨシュア・キミッヒが、自身のキャリアで感じた苦しみやペップ・グアルディオラとの出会いについて語った記事を訳しました。16/17シーズンの終盤、ドルトムント戦終了直後にペップか…

求められるのは“適応力”と“諦めない心”―レアル・マドリードのアカデミー取材記(The Guardian)

ベンフィカ、スポルティングCPのアカデミー取材記を執筆したAlex Clapham氏が、レアル・マドリードのアカデミーについての記事をThe Guardianに寄稿していましたので訳しました。バルセロナが全てのカテゴリーで一貫した戦術デザインのもとに選手育成を行っ…

体制からの逆風に耐えて、イラン代表をアジア最強に仕立てたカルロス・ケイロス

2018年4月、日本サッカー協会はハリルホジッチ監督を解任しました。W杯2カ月前に協会が下した決断に対して、背後に存在しそうな何かを感じ取った人も少なくないでしょう。そこで今回は実際に政治の世界から過干渉を受けながら、イラン代表をアジア最高のチー…

クリスティアン・エリクセンが語る"創造性"(Independent)

トッテナム・ホットスパー、そしてデンマーク代表の創造性を司る存在であるクリスティアン・エリクセン。技術、判断、ワークレイトを高次元で兼備する現代型MFの典型のような選手です。そんな彼が自身のフットボール観や"創造性"の身に着け方を語ったインタ…

ジョルジオ・キエッリーニへのインタビュー(Daily Mail)

00/01シーズンに故郷リヴォルノでプロデビューして以来、数々の賛美とトロフィーと生傷を負ってきたジョルジオ・キエッリーニも2018年の夏には34歳になります。勇猛果敢なプレイで仲間を鼓舞する情熱的なファイターとしての印象が強い彼ですが、経済学と経営…

バロンドール受賞者を生み出すスポルティングCPのアカデミーってどんな場所?(The Guardian)

ポルトガル代表に多数の選手を送り込み、同代表のEURO制覇に大きな貢献を果たしたスポルティングCPのアカデミー。ルイス・フィーゴとクリスティアーノ・ロナウドというバロンドール受賞者2名を始め、非常に多くの名選手を輩出したことでも知られています。世…

世界中へ才能を出荷するベンフィカアカデミーで過ごした一日(The Guardian)

最近3年の間で下部組織出身者(Bチーム含む)を売ったことによって得た移籍金収入は2億3千万ユーロ以上。世界最高の育成機関とも称されるベンフィカのアカデミーを取材したAlex Clapham氏の記事がGuardianに掲載されていましたので、今回はその記事をざっく…

デジタルスカウティングツールWyscoutは現役選手をもサポートする(SKY)

各国リーグの試合映像を網羅し、さらにそれらを選手やプレイの種類ごとにタグ付けし、各種スタッツと共に公開している有料会員制スカウティングツールWyscout(公式HP)。その有用性は今や世界中のクラブや代理人にとってお馴染みのものとなりました。その波…

フランクフルトが描く欧州挑戦への道筋(DW Sports)

CL・ELの出場権が懸かる2位以下が非常に混沌としている今季のドイツ・ブンデスリーガ1部。本記事執筆時点で2位シャルケから6位RBライプツィヒまでが勝ち点4差にひしめく大混戦の中、日本代表のキャプテン長谷部誠擁するフランクフルトは現在4位。実は昨季も…

リチャーリソンのインタビュー(SKY)

今季のプレミアリーグでセンセーショナルな活躍を見せているワトフォードのリチャーリソン選手のインタビュー記事をざっくり訳しました。昨夏にブラジルからやってきた1997年生まれのウィングは、加入当初こそ無名の存在でしたが今ではリーグを代表する若手…

キケ・フローレスが語るメディア業と指導者業(The Guardian)

「良い指導者は良い/悪い解説者である」「優れた解説者は優れた指導者になる/ならない」こういった命題は様々な競技において肯定と否定を繰り返されてきました。こちらの記事は2016年にワトフォードをFAカップ準決勝まで導いたキケ・サンチェス・フローレ…

現代のディフェンダーは悪化しているのか?進化しているのか?(ESPN)

「最近のディフェンダーは上手いだけで安心感が無い」などの苦言が元選手から為されることは、洋の東西を問わず見られる現象ですが、イングランド史上屈指のCBだったリオ・ファーディナントも同様の指摘をよく行います。今回はマイケル・コックス氏がファー…

「成功したいからアカデミー廃止するわ」~西ロンドンの中小クラブの試み~(football.london)

ブレントフォードFCというチームをご存知でしょうか?設立は1889年と古いものの、戦っているのはイングランド2部チャンピオンシップ。1部リーグへの参戦経験すら希少な西ロンドンの中小クラブですが、非常に興味深い試みを行っているとfootball.londonが報じ…

【後編】スウェーデン4部から7年でヨーロッパリーグへ~変人集団エステシュンズの軌跡~

2010年に4部へ降格したところからヨーロッパリーグ挑戦まで辿り着いたエステシュンズFKというクラブの軌跡を振り返る記事の後編になります。後編では、彼らが採用する世界的にも非常にユニークな強化活動を中心に紹介します。前編はこちら。 エステシュンズ…

【前編】スウェーデン4部から7年でヨーロッパリーグへ~変人集団エステシュンズの軌跡~

エステシュンズFKというクラブをご存知でしょうか?ストックホルムから500kmほど北にある町を本拠とするこのクラブは、2010年からの7シーズンの間に3度昇格し、今季ヨーロッパリーグにまで辿り着いた。今回は7年前まで4部を戦っていたクラブが欧州のコンペテ…

戦術の進化に取り残されつつあるキックオフ(ESPN)

マイケル・コックス氏がESPNにプレミアリーグのキックオフについての分析(と言うか観測)記事を寄稿していたので、ざっくり訳しました。なお、記事中に出てくる各指標は2017年11月10日時点のものになっております。元記事はこちら。 現代のフットボールは、…

英国の若手監督達にとって最大の障壁とは何か?(New York Times)

ドイツを中心に若手監督の台頭が目立つ昨今のフットボールシーンですが、プレミアリーグにはなかなか若手の英国人監督が出てきません。"ビッグサム"ことアラダイス監督は外国人指導者こそがチャンスを奪っていると指摘しますが、実際のところはどうでしょう…

ノルベルト・エルガート(シャルケU-19監督)インタビュー(SKY)

20年にわたってシャルケの育成組織で働き続け、ノイアーやエジル、ドラクスラー、サネなど今を時めく選手を育ててきたノルベルト・エルガート氏についての記事をざっくり訳しました。卒業後も変わらずに続いていく選手達との関係性から、彼の指導理論の一端…

ラカゼットとジルーの立場から見えてくるクラブと代表のフットボール(ESPN)

2017年の8月にESPNで公開されたマイケル・コックス氏の記事をざっくり訳しました。テーマはオリヴィエ・ジルーとアレクサンドル・ラカゼット。二人は共にアーセナルでプレイするフランス人フォワードですが、レギュラーはラカゼット。一方、フランス代表では…